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弓道具を知る

2019.01.24

   

竹弓の製作について07・08・09(張り込み・村仕上げ・その後)

張り込み

打ち込み後、関板に弦がかかるように弭を作り、余分な接着剤を取り除き張り台にかける。半日程かけてから張り込み弦をかける。弦をかけた直後は躊躇なく弓型を整えなくてはならない。
油断すると弓はひっくり返ったりするからだ。弓力の強い弓では張り込みで力が必要となる。弱い弓もやみくもに矯正しても押した所に手形が這入りやすい為、長年の勘が必要となる。
この荒張りで弓の良否が決まってくる。

村仕上げ

その後、裏反り、張り顔、弦通りなどが安定してきた所で村仕上げとなる。
弓の幅と握りを中心として上下に細くなるように鉋などで仕上げる。
上下の関板も小刀などで形を整える。
その後、側木、関板を研磨して塗装して、籐、握り皮を巻き完成となる。
以前には「弓師」以外に「村師」とよばれる職人が存在して、この工程を受け持っていた。

その後

良い弓に育てていくには、射手の皆様の協力が必要です。新弓は取り扱い方によっては型が変形して、笄が発生する事もありますが、愛着をもってより良い弓へとお導きくださいますようお願い申し上げます。